COFFEE TABLE TRIP BOOKS

(2020年12月25日)

 

Recommended Books for COFFEE TABLE TRIP

 

コーヒーテーブルトリップのおともにおすすめの本をセレクトしてみました。

コーヒーの淹れ方からコーヒーとともに読みたいエッセイや小説、写真集やコミック、旅先でコーヒーを飲んだような気分になれる紀行文などなど、この中からお気に入りの一冊を見つけていただけたら嬉しいです。(こちらの本の一部はトラベラーズファクトリーでも扱っています)

それではコーヒーと本とともによい旅を!

 

 『コーヒーの絵本』 著:庄野雄治  イラスト:平澤まりこ

   mille books

 

コーヒーテーブルトリップで大切なことは、まずは美味しいコーヒーを淹れること。いつもトラベラーズブレンドを焙煎してくれている庄野さんが、平澤まりこさんの素敵なイラストとともにやさしく丁寧に淹れ方やコーヒー豆の知識を教えてくれる本です。

 

 『コーヒーと小説』 編集:庄野雄治

   mille books

 

庄野さんがコーヒーによくあう短編小説を10編厳選したコンピレーションアルバムのような本。太宰治から、芥川龍之介、江戸川乱歩、坂口安吾などの近代文学作家たちによる、コーヒーは出てこないけど、すこぶる面白い小説が満載です。

  

『たぶん彼女は豆を挽く』 著:庄野雄治

  mille books

 

アアルトコーヒー庄野さんの最初の本が、文庫サイズになって復刊。はじめて徳島に行って、庄野さんに会った時、今本を作っているんだよね…と言っていたのがこの本でした。コーヒーの淹れ方はもちろん、店を立ち上げた時のことや生業のことなどを綴ったエッセイも面白い! 

 

『珈琲が呼ぶ』 著:片岡義男 

  光文社

 

片岡義男氏がコーヒーをテーマに語るエッセイだから、面白くないわけがありません。喫茶店の椅子に関する考察からはじまり、理想のマグの形に、コーヒーにまつわる映画や音楽まで、話はどんどん広がっていきます。

 

『芝生の復讐』 著:リチャード・ブローティガン

  新潮社

 

「時には人生はカップ一杯のコーヒーがもたらす暖かさの問題、とリチャード・ブローティガンがどこかに書いていた。コーヒーを扱った文章の中でも、僕はこれがいちばん気に入っている」(『象工場のハッピーエンド』村上春樹より)

 

『語るに足る、ささやかな人生』 著:駒沢敏器

  NHK出版

 

アメリカ全土に無数に散らばるスモールタウン。著者がレンタカーで巡りながら出会った、それぞれの街の市井の人たちの人生を綴っていきます。アメリカの小さなダイナーで、薄いアメリカンコーヒーを飲みながら、偶然隣り合わせた人の話を聞いているような気分なれます。

 

 

『Uncommon Places』 Stephen Shore

  Aperture

 

コーヒーテーブルトリップのおともの本には写真集もおすすめ。自動車やモーテルなど、70年代のアメリカを旅しながら撮影したアメリカの原風景に思いをはせながらコーヒーを。

 

『津軽』 著:太宰治

  新潮社

 

太宰治が逃げ出すように離れた故郷、津軽を旅した紀行文。愛憎が入り混じる故郷への想いを感動的に綴っています。コーヒーとともに巡る想像の旅は過去を振り返りながら、自己を見つめ直す旅でもあることを思い出させてくれます。

 

 

『くそったれ! 少年時代』 著:チャールズ・ブコウスキー

  河出書房新社

 

自己を見つめ直す旅の続きは、パンク作家、ブコウスキーの自伝的な小説とともに。作者自らの波乱万丈で多感な少年時代の悲しみや憤りを一切合切さらけ出した姿に触れれば、読み手も過去から自由になれたような気がしてきます。

 

『悪童日記』 アゴタ・クリストフ

  早川書房

 

戦時中、疎開のために祖母が暮らす小さな町に引っ越した兄弟。孤立無援の中で飢えをしのぎ、生き抜く方法を自らの手で習得していきます。そんなふたりの過酷な日々を記した物語。読み始めたら一気にその世界へ引き込まれる、すこぶる面白い小説です。

 

 

『中学校社会科地図』

  帝国書院編集部

 

中学生の頃に教科書として使っていた地図帳には落書きがたくさんでした。授業中、先生の話も聞かないで、想像の旅のルートを描き込んでいました。大人になってコーヒーを飲みながらあれをやってみるのもいいかもしれません。

 

『北極海へ』 著:野田知佑 

  文藝春秋

 

カナダの北部マッケンジー川。誰もいない荒野の川を何日も誰にも会わずにひとりカヌ―で漂って行く旅。たった一杯のコーヒーを飲むために薪を割り焚火をして湯を沸かす。家で一人コーヒーを飲みながら荒野を旅した気分を味わってください。

 

『輝ける蒼き空の下で』 著:北杜夫

  新潮社

 

明治よりはじまった日本からのブラジル移民の暮らしを描いた歴史大作小説。未開のジャングルを開拓したり、低賃金でコーヒー農場で働いたりしながら生きていった日系ブラジル人たちの苦労を教えてくれます。コーヒー豆の産地に思いをはせて。

 

『シェイクスピア&カンパニー書店の優しき日々』著:ジェレミー・マーサー 

  河出書房新社

 

パリにある伝説的な書店、シェイクスピア・アンド・カンパニー。ここの店主は、貧しい作家たちに店内にあるベッドを提供していました。本好きであれば一度は寝泊まりしてみたい、狭い空間に本がぎっしり詰まったこの書店を旅するのを想像しながらコーヒーを。

 

『モジャ公』 著:藤子・F・ 不二雄

 小学館

 

主人公の空夫が家出をすることではじまる、宇宙へのドタバタな旅。成り行きで参加した宇宙レースや伝染病が蔓延する惑星での決闘など、シュールでブラックなテイストもたっぷりの旅物語です。個人的には大人が読んでも面白い藤子F不二雄先生の最高傑作だと思います。

 

『第一阿房列車』 著:内田百閒

  新潮社

 

新幹線の車内販売のコーヒーが好きです。心地よい揺れと車窓から見える風景がコーヒーの味が美味しくしてくれるような気がします。まだ新幹線なんてない時代ですが、「用事がないけれど、汽車に乗って大阪へ行って来よう」と始まる「阿房列車」の旅をコーヒーとともに。

 

『国のない男』 著:カート・ヴォネガット

  中央公論新社

 

コーヒーテーブルトリップは一人旅が似合いますが、あわせて本を読めば、旅先で出会った誰かと話をしているような気分になれます。この本であれば、戦後アメリカを代表する作家、ヴォネガットが話し相手なんていう贅沢も味わうことができます。

 

『一杯の珈琲から』 著:エーリヒ・ケストナー

  東京創元社

 

音楽の街オーストリアのザルツブルクと、ドイツ国境の街ライヘンハルが舞台の軽やかな恋愛小説。コーヒーを飲みながら気軽に読めます。ザルツブルグの古式ゆかしいクラシックな喫茶店でコーヒーを飲んでいる気分で。

 

 

 

 

『コーヒーと恋愛』 著:獅子文六

  筑摩書房

 

コーヒーを淹れるのが上手な女優が主人公の、こちらも恋愛小説。昭和を代表するエンターテイメント作家による小説は、まるで昭和のドタバタテレビドラマを見ているかのように気軽に楽しめます。もちろんコーヒーもたくさん登場します。その頃のコーヒーのうんちくも面白い。

 

『無能の人・日の戯れ』 著:つげ義春

  新潮社

 

冒頭の「退屈な部屋」で妻に内緒で借りた近所の安アパートで雑誌なんかを読みながら、煙草をふかしている主人公の楽しそうな姿。これにコーヒーがあればまさに理想的なコーヒーテーブルトリップです。主人公は東京で暮らしながら、まるで放浪の旅人のようです。